お口の中を観察すると健康かどうかわかるって本当?
みなさんは、ご自身のお口の中をよく観察したことがありますか?
ほとんどの方が、歯磨きの時に鏡をみるくらいで、詳しくはお口の中を観察しないと思います。
お口の中のいろいろな変化で、健康状態がわかるって知っていましたか?
分かりやすいのは虫歯です
歯医者さんに来院されるかたでも、鏡を見てみると黒いところがあって、虫歯かなと思い、それで来院しました、という患者さんが多く見られます。
歯磨きをするときに鏡をみる場合、歯に注目するので、虫歯などの変化は見つけやすいでしょう。
歯以外の部位も観察してみてください
日ごろから、歯だけでなく、舌や唇、頬っぺた、歯茎など、いろいろな部位を観察する習慣があると、異常がある場合に、すぐにわかるようになります。
歯茎の腫れや出血
慢性の歯周病でポケットが深い方などは、疲れていたり、寝不足だったり、免疫力が低下していると、歯茎が腫れやすくなります。
歯茎から出血がみられる場合は、歯周病や歯肉炎になっている可能性がありますので、しっかり口腔ケアを行うようにしましょう。
よく口内炎ができる
口内炎ができる原因としては、疲労や免疫力の低下が考えられます。
よく口内炎ができる方は、最近疲れたり、栄養の偏った食事をしたりしていませんか??
貧血の人の歯茎は、どんな色?
健康な人の歯茎はきれいなピンク色をしています。
これは、口腔粘膜の表面近くに多くの毛細血管があるためです。しかし、貧血になると歯茎が蒼白に変化します。
貧血気味かなと思う人は、鏡で歯茎を見てみて下さい。
舌の色でわかること
健康な人の舌はピンク色をしています。しかし舌が全体的に赤い場合は、水分やビタミンが不足している状況です。
また、舌が黄色いときは胃腸の調子が悪くなっているといわれています。
口腔癌がみつかることも
癌はお口の中にも存在しています。歯肉癌、舌癌など様々です。
よくお口の中を観察する人であれば、少しの変化でもすぐに気づくことができると思います。
ぜひお口の中を観察する習慣をつけてみてください。
根面齲蝕(こんめんうしょく)ってなに?~予防と発症の原因~
根面齲蝕(こんめんうしょく)ってなに?~予防と発症の原因~
昔は歯茎が引き締まっていたのに、年齢を重ねるにつれ歯茎が下がり、根っこの部分がみえてきている。
そんな悩みを持っている人も、多くいるのではないでしょうか。
加齢とともに増加する根面齲蝕
新聞などでも、年齢を重ねるにつれて、根面齲蝕(根っこの虫歯)が増加してきていると掲載されています。
今回は根面齲蝕について、詳しくお話ししたいと思います。
エナメル質と象牙質
年齢を重ねるにつれ、歯茎が少しずつ下がってきます。
そのため、今まで歯茎の中に埋まっていた、歯の根っこの部分が露出してきます。
この、歯の根っこの部分は象牙質と呼ばれ、歯の頭の部分のエナメル質より柔らかくなっています。
そのため、根っこが露出した部分にプラークがたまってしまい、虫歯菌が侵入しやすくなり、齲蝕の進行も早まります。
また、歯の頭の部分と比べ、神経に近接している厄介な齲蝕です。
根面齲蝕の治療方法には、どのようなものがあるのでしょうか?
齲蝕が初期から中等度の場合は、まず齲蝕を削り、コンポジットレジンなどを詰める処置を行います。
根面齲蝕は発見しにくく、処置の難しい齲蝕です。
歯茎の下に齲蝕が進んでいくと、齲蝕を取り除くのも、詰めるのも困難となります。
また、健康な象牙質との境目がわかりにくく、さきほどもお話ししたように、歯の神経に近いことも少なくありません。
また、虫歯が歯に対して水平方向に進行することで、歯の根っこの部分の全体が齲蝕になることがあります。
根面齲蝕と歯周病の関係
歯周病の進行によって歯の根っこが露出した場合も同様で、プラークコントロールができていなかったり、唾液の量が減少したりすると、歯の根が露出した部分に、多数の歯にわたり齲蝕が及ぶ場合があります。
歯にかぶせものがしてある場合はどうなるのでしょう
歯にかぶせものがしてあるからと言って、齲蝕にならないわけではありません。
歯の頭の部分はかぶせものがしてあっても、根っこの部分は露出しているわけですから、しっかりケアをしないと、根面齲蝕になります。
根面齲蝕にならないためにはどうしたら良いのでしょうか?
歯磨きはもちろん重要ですが、特に歯の根っこが露出してきたら注意しながら磨いてください。
特に予防の効果があるのは、フッ化物の使用です。
フッ化物配合の歯磨剤を使用し、洗口剤を併用するのもお勧めです。
また、歯ブラシだけではどうしても歯の根っこの汚れは落とせません。
フロスや歯間ブラシなどの補助用具も併用して、しっかりと予防しましょう。
歯茎が腫れたときに家でできることはある?
歯茎が腫れたときに家でできることはある?~腫れをひかせる方法は~
朝起きたら歯茎が腫れている、そう言えば、数日前から歯茎が腫れているような気がする、という経験はありませんか?
特に痛みなどがなければ、そのまま様子をみる方もいますが、だんだん痛みが出てきたりすることもあります。
忙しくてすぐには歯科医院を受診できない
歯茎の腫れは突然起こりますので、医院に行くためには、仕事を休まなければいけません。
しかし、忙しくて、とても休みをとれないなんてこともあるかと思います。
では、家でできる対処法はないのでしょうか。
柔らかめの歯ブラシでマッサージしながらブラッシング。お口の中の状態が悪いと、細菌が増殖し、歯茎が炎症を起こして腫れることがあります。
そのため、歯磨きをするときに、歯の表面だけでなく、歯と歯茎の境目の部分や、歯茎の部分をマッサージするように、やさしく磨いてあげてください。
炎症があると、初めは出血してくるかもしれませんが、磨いているうちに落ち着いてきますので、怖がらずに磨いてください。
体を休めて、歯茎を冷やすことで腫れや痛みを抑える
腫れや痛みが強い場合は、ぬれタオルや冷えピタなどで冷やしてみるとよいかと思います。
また、ストレスや寝不足も、歯茎の腫れの原因となりますので、休める時にはしっかりと休んで、栄養のあるものを食べるようにしましょう。
痛みがあるときは痛み止めを服用しましょう
歯茎の腫れだけでなく、痛みがある場合には、我慢せずに痛み止めを服用しましょう。
痛みを我慢して食事ができなかったり、仕事に集中できないこともあります。
また、できるだけ早めに歯科医院を受診して、お口の中の状態を診察してもらうようにしましょう。
歯茎が腫れる原因にはどのようなものがあるの?
歯茎が腫れる原因はいくつかあります。
歯周病が原因で歯周ポケットの中の細菌が増殖し、歯茎が腫れたり膿が出ることがあります。
また、智歯周囲炎といって、磨きにくい親知らずのまわりに細菌がたまり、歯茎が腫れることもあります。
自己判断ではなく歯科医院で診察を!
歯茎が腫れるということは、なんらかの原因がありますので、自己判断で様子をみるのではなく、なるべく歯科医院を受診し、しっかりとお口の中を診察してもらいましょう。