【重要】舌下免疫療法(シダキュア・ミティキュア等)をご利用中の方へ
歯科治療時の重大なリスク
スギ・ヒノキ花粉症やダニ・ハウスダストのアレルギー治療法として普及している「舌下免疫療法」。シダキュアやミティキュア(アシテア)といった治療薬は、継続することで根本的な体質改善が期待できる優れた薬です。しかし、歯科治療を受ける際には、命に関わる「重大な副作用」を避けるための厳格なルールがあります。
傷口からの「過剰吸収」が招くアナフィラキシー
これらの薬は、本来「健康な粘膜」からじわじわと成分を吸収させることを前提としています。しかし、抜歯や歯周外科手術、あるいは重度の口内炎など、口の中に「傷」や「出血」がある状態で服用すると、傷口から直接大量のアレルゲンが血管内へと入り込んでしまいます。
これにより、薬が急激に全身へ回り、激しいアレルギー反応であるアナフィラキシーショック(呼吸困難、血圧低下、意識障害など)を誘発する恐れがあります。これは、歯科医師として見過ごせない非常に危険な事態です。
患者様へのお願い
安全に歯科治療を受けていただくため、以下の徹底をお願いいたします。
- 事前申告の徹底: 初診時はもちろん、新たに服用を開始された際も必ずお知らせください。
- 休薬の判断: 抜歯などの処置を行う場合、前日〜数日間の休薬、および術後の傷が完全に塞がるまでの休薬が必要となります。
- 日常の口腔トラブル: 激しい歯ぐきの腫れや口内炎がある場合も、自己判断で服用せず、まずは当院または処方医にご相談ください。
「たかがアレルギーの薬」と過信せず、お口の中に傷がある時の服用は控え、必ずご相談ください。皆様の安全を第一に考えた治療計画をご提案いたします。
参考文献
- 鳥居薬品株式会社:スギ花粉舌下錠「シダキュア」/ダニ舌下錠「ミティキュア」適正使用ガイド(改訂版)
- 塩野義製薬株式会社:ダニ舌下錠「アシテア」添付文書
- 一般社団法人 日本アレルギー学会:舌下免疫療法における副作用管理マニュアル
- 公益社団法人 日本歯科医師会:歯科治療におけるアレルギー疾患対応ガイドライン
