夜中に起こるムセや咳き込み ~唾液誤嚥って知ってる?~
夜中に起こるムセや咳き込み ~唾液誤嚥って知ってる?~
夜中にムセたり、咳き込んだりしたことはありませんか?
就寝している時に、いきなりムセたり、咳き込んだりした経験がある人はいますか?
もしかしたら、唾液の誤嚥を起こしている可能性があります。今回は唾液の誤嚥について詳しくお話しします。
唾液の誤嚥とはどのようなものでしょうか??
唾液は抗菌作用や粘膜を保護作用、自浄作用などさまざまな作用があり、一日に1リットルから1.5リットルも分泌されると言われています。
寝ている時に、これを飲み込んでしまうことを唾液の誤嚥といいます。
唾液の誤嚥はどのようにして起こるの?
皆さんが寝ている時、仰向けで寝ている人が多いのではないでしょうか。
仰向けで寝ていると、口腔内に唾液が貯まっていき、無意識に嚥下反射を起こして唾液を飲み込んでいます。
飲み込んだ唾液が食道ではなく、気管に流れ込むことで、ムセたり咳き込んだりします。
寝ている時は無意識のことが多いので、唾液が気管に入り込んでも、ムセたりせず、誤嚥してしまうことがあり、唾液の誤嚥が起こります。
寝ている時には、どのようにしたら誤嚥しにくくなるの?
寝ている時は仰向けではなく、横向きで寝ると咽頭側壁という、気管より下の広い空間に少しだけ唾液を溜めることができるようです。
このときに嚥下反射が起こることで、唾液は食道に飲み込まれていきます。
横向きでも、後ろに倒れる体勢になると誤嚥の危険性があります。横を向いた姿勢で寝ていても、だんだん後方に体勢が倒れてきてしまっては、誤嚥のリスクが高まります。
唾液の誤嚥を予防するためには、しっかりと横になった姿勢を維持することが大切です。嚥下反射が起こりにくい人や、唾液の量が多い人もいるかと思います。
そのような方は、唾液が口から出るように、口元を下にしてタオルをあてて唾液を吸わせるようにしてみてください。
横向きの体勢で寝るための工夫を!
寝る前は横向きで寝ていたとしても、起きたときには仰向けになっていたり、違う体勢になっていたりするものですよね。
横向きの体勢を維持するためには、背中が後ろに倒れないようにするために、クッションや布団を丸めたものを置いてみるなど、色々と工夫をしてみるとよいでしょう。
唾液の誤嚥の頻度が多い人は、歯科医院に相談を
寝ている時に、頻繁に唾液の誤嚥を起こしている場合には相談してみましょう。