舌の付け根に腫瘍?~ガマ腫ってなに
お口の中を鏡で見るとき、舌の裏側まで観察している人は、少ないのではないでしょうか?
お口の中の病気は歯や歯茎だけでなく、舌の付け根にも存在します。
今回は舌の付け根あたりにできる、ガマ腫という病気についてお話しします。
ガマ腫ってどんな病気?
舌の付け根のあたりには、唾液を出す舌下腺というものがあります。
この舌下腺に唾液が詰まってしまい、うまく唾液が排出されないことで唾液が溜まってしまい、ドーム型に腫れて腫瘍のようにみえる病気です。
大きいものはボコッとしているので、腫瘍と思われる方も多くいますが、中身は唾液が溜まっているだけですので腫瘍とは違います。
ガマ腫は大きく分けると舌下型と顎下型の2つに分かれます。
なぜガマ腫と呼ばれているの?
唾液が溜まってしまい、腫れてくると、ガマガエルがのどを膨らませた感じに似ていることからガマ腫と呼ばれます。
別名は粘液貯留嚢胞と言われます。
ガマ腫の原因は?
なんらかの機械的刺激(歯ブラシや補助用具)などが原因で、唾液腺の出口が傷つくことで、唾液がうまく排出されなくなり、唾液が溜まっていくことで生じると言われています。
歯磨きなどを行うときは、歯茎などを傷つけないように丁寧に行いましょう。
どのような症状がでるの?
ガマ腫の痛みはほとんどありません。ガマ腫ができると、舌の部分に違和感や圧迫感が出てきます。
また、食事を摂りにくくなったり、発音に障害が出る場合もあります。ガマ腫が大きくなると呼吸困難になる場合もありますので注意が必要です。
顎下型の場合は、大きくなると顎の部分にコブのようなものができるので、見た目でわかるようになります。
また、ガマ腫は女性に多く、男性の3倍ともいわれています。
治療には様々なやり方があります
単純に腫れている部分を切開して唾液を出してあげると、ガマ腫自体は小さくなります。
しかし、傷口がふさがると再発の可能性が高くなります。
再発させないためにも、唾液腺自体を切除する手術を行うこともあります。
違和感などがあれば専門医へ
舌に違和感があり、ガマ腫かな?と思ったら、お近くの口腔外科のある歯科医院や耳鼻科に相談してみましょう。
また、定期的にご自身でも鏡などでチェックすることも良いかと思います。